
赤色超巨星ベテルギウスは、2019年に通常の太陽からの放出量の4000億倍というタイタニックなコロナ質量放出後、熱烈な燃焼を続けています。4年前の大食で光度が25~35%低下した後、今日は急激な光度上昇が見られます。4月には、初期光度の156%という光度のピークに達した。地球からわずか700光年の距離で、巨大な超新星爆発が起こる寸前なのだろうか。
ベテルギウスは、非常に長い間、周期的にその明るさを変化させてきました。その様子は、200年以上にわたって観測されています。5.9年周期と400日周期の2つの明らかな周期がある。長い方の周期について話すのは時期尚早だが、短い方の周期は約200日に半減しているようだと、Scientific American誌の新しい記事で説明されている。
このタイプの恒星の中で最大の赤色巨星であるベテルギウスの典型的な光度は、10等星である。しかし、4年前の大食の後、この星の明るさは異なる周期で変化し始め、徐々に増加しました。今年、ベテルギウスの明るさは7等星に達し、つまり元の等級の156%まで増加した。ただし、これは4月のことである。本稿執筆時点では、明るさは「通常」の142%に低下している。
大食の後も星は熱を持ち続けている、と天文学者は再確認している。その後、星はその物質を信じられないほど大量に放出し、第一にその上層部が大きく変化し、第二にその物質が宇宙で冷えて塵雲となり、我々の視界から星を覆うようになりました。しかし、放出された質量があまりに大きいため、星の内部で強い対流現象が始まりました。文字通り、沸騰した鍋のように沸騰するのです。そして、この物質の混ざり合いが、一時的な光度上昇をもたらしたのである。
論文の著者によれば、ベテルギウスが超新星に変身する寸前である可能性は低いという。赤色巨星の明るさは、この10年の終わりには元に戻る可能性が高い。同時に、明るさの変化の周期も400日から200日程度と、約半分に短縮された。そして、ベテルギウスが超新星に変わるのは、数万年から数十万年後と予想される。人間にとっては永遠だが、星にとってはすでに宣告されたようなものだ。
2023-05-24 08:30:47
著者: Vitalii Babkin